【ノイズ対策基礎知識特集 第3回】
電源がノイズになる場合について


今回は、電源がノイズになる場合についてご紹介いたします。

電源は本来安定した直流や商用周波数を供給する回路ですが、実際には接点ノイズやスイッチング動作によって強力なノイズ源となり、さらに機器間をつなぐ電源線が伝導経路となります。そのため、大電流対応のEMI除去フィルタによる対策が不可欠です。
以下に電源がノイズ源になる理由、対策についてご紹介いたします。

電源がノイズ源になる理由

本来は直流や商用周波数だけを供給するはずが、実際にはノイズの原因や経路になりやすい。

主な要因

  • 電圧は安定していても、電流には高周波成分が含まれる場合がある
  • 電源線は回路全体で共通利用されるため、ノイズが広範囲に伝わる
  • グラウンドは機器全体で共用されることが多く、共通電位を提供するので分離することが難しい
  • 電源は機器のエネルギー源なので、ノイズのエネルギーも大きくなる

代表的なノイズ源

  • 接点ノイズ(開閉サージ)
    ・スイッチやリレーで電流を断続するときに発生。特に「切る」瞬間に強い
    ・高電圧・高周波電流が発生し、誤動作や故障の原因になる
  • スイッチング電源
    ・半導体で電流を断続して電圧や周波数を変換する回路
    ・断続部分で高周波エネルギーが発生し、外部に漏れるとノイズ障害を引き起こす
    例:DCDCコンバータ、モータ駆動用インバータなど

(チョッパー式ダウンコンバータを単純化したモデル)

電源がノイズの被害者になる場合

  • 内部で扱うエネルギーが大きいため、多少の妨害では影響を受けにくい
  • ただし、電源線は電子機器同士をつなぐ導体であり、ノイズの伝導経路になりやすい
    そのため、AC電源ケーブルはノイズの出入り口となる
電子機器はAC電源線で繋がっている

電源ノイズ対策

EMI除去フィルタを電源線に挿入するのが一般的です。信号線に比べて電流が大きいため、大電流対応のフィルタ部品が必要となります。
代表例:AC電源用EMIフィルタ(コモンモードチョーク+コンデンサ構成など)

上記の内容を纏めて一言で表すと...
電源は安定共有の要でありながら、接点ノイズやスイッチング動作で強力なノイズ源となる為、フィルタによるノイズ対策が重要という事になります。

  • 接点ノイズを発生させる
  • スイッチング電源は主要なノイズ源の一つである
  • エネルギーが大きいので、協力なノイズを発生させることがある

ノイズの被害者として

  • インピーダンスが低いので電源自体は比較的被害者になりにくい
  • ノイズの侵入経路となりやすい
  • 誘導雷などの高エネルギーノイズの侵入口になるときは、破壊に至る被害を受けることがある
  • 装置内部全体および周辺装置に直接つながっているのでノイズの経路になりやすい
  • 大きな電圧や電流に使用できるフィルタが必要

電源ノイズ対策製品ラインアップ

以下に村田製作所がラインアップしている、電源ノイズ対策製品のご紹介をさせて頂きます。

チップフェライトビーズ(BL□シリーズ)

電源ラインや信号ラインに直列挿入し、高周波ノイズを吸収・減衰させる部品
小型で実装しやすく、幅広い周波数帯に対応

コモンモードチョークコイル

電源ラインに流れるコモンモードノイズを抑制。AC/DC電源や通信機器で広く使用される

LC複合型フィルタ

コンデンサとインダクタを組み合わせたフィルタで、電源ラインの高周波成分を効果的に除去

ブロックタイプEMIフィルタ(大電流対応)

産業機器や電源装置など、大電流が流れる環境で強力なノイズ抑制を実現

電源がノイズ源になる場合についてご紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
村田製作所では、電源のノイズ対策部品として幅広く製品をラインナップさせて頂いております。

ご興味がありましたら是非、パイオニクスへお問い合わせください!

次回は、サージによるノイズ発生についてご紹介させて頂きます。是非、ご覧下さい!


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